創作や演出された写真集やマンガを持っているだけで逮捕?アホか!
公明党の児童買春・ポルノ禁止法の見直しプロジェクトチーム(丸谷佳織衆院議員が座長) が、秋葉原を視察したそうだ。 現行の児童ポルノ禁止法では規制の対象外となっている、わいせつなコミックやDVDなどを販売する店舗を視察したそうですが、昨年から急激に活動を活発化させている日本ユニセフ協会あたりと完全に二人三脚で成年がセーラー服を着て演じるアダルトビデオとか、アニメやマンガ、ゲームあたりも (公明党主張では、小説や音声まで) 規制すべしとの主張となっているようです。
この問題に関してはいくつかの 「規制強化の流れ」 があって、とても大雑把に2つにわけると、だいたい次のようになります。
1)単純所持、単純製造の禁止(現行法では販売目的や陳列公表のみ禁止)
2)マンガやアニメ、ゲーム、成年による未成年風ポルノなどの創作物の規制
これらは1998年の 「児童ポルノ法」 がまだ法案の段階から規制派が強硬に実現を目指している話で、1999年に成立施行した際には見送られたものの、法律で 「3年ごとに見直す」 とされているので、その後2回の改正の際にも繰り返し繰り返し 「これらも規制しろ」 と運動が繰り広げられてきた経緯があります。
ちなみに一般には 「児童ポルノ法」 と呼ばれるこの法律、正確には 「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」 であって、児童 (未成年) の買春 (援助交際などの売春) を禁じる法律と抱き合わせの形での法案、法律となっています。 摘発実績は毎年数千件ありますが、実はその6割以上、全体の 2/3 は児童買春 (売春) によるものなんですよね。 そしていわゆる 「本物の児童ポルノ」 (子供が性的な被害者となった結果作られた成果物、虐待の記録としての動画、画像) の摘発は横ばいもしくは減少傾向にあり、しかもそれらのポルノは無修正だったりして、児ポ法の作られる前からわいせつ物取締り法 (もしくは青少年健全育成条例の淫行規定) などでも取り締まりされていたものでした。 つまり摘発する法律の名目上の名称が、それまでの淫行条例違反やわいせつ物陳列罪から一部が児ポ法となっただけで、別に増えている訳でも凶悪化してるわけでもないんですよね。
政治家や一部の規制賛成派、あるいはマスコミは、こういう 「本物の児童ポルノ」 と 「創作物」 をごっちゃにし、さらには本来はまったく別の問題である有害図書問題 (ゾーニングで対応すべき問題) までもミックスして、「とにかく子供を性の対象にするのは人間としておかしいでしょ?」 というムードを全面に押し出して印象操作だけで法律を作ろうとしてるのが本当に嘆かわしく、また不愉快です。
虐待の動画や写真はともかく (これらを認めろなんていってる反対派はいませんよ)、単なる裸の写真や、さらに絵やアニメまでダメとなると、例えば温泉やスパに子供づれで入浴するのはどうなのかね。 水着着用しないとダメになるんですか?(欧米はそうなってますが、それでいいんですかね)。
あるいは、子どものマネキン人形はどうなりますか? 絵がダメなら、等身大のフィギュアもダメでしょうから、マネキンもだめですよね? 等身大のフィギュアとマネキンの違いはどうなりますか? 百貨店の店員が洋服を着替えさせる時に裸にしたらアウトですか? 仮に着替えさせるのがOKとして、古くなったマネキンを廃棄して壊すのはどうですか? 裸にするのが微妙なラインなら、体を切断したり捨てるのは完全にアウトじゃないですか? なぜ今回、音声まで原則NGといっておきながら、フィギュアは出てこないんですか?
さらに、150万部が売れて大ベストセラーになった、宮沢りえの写真集、サンタフェは違法ですか? 絵がダメなら、17歳のヘアヌードがOKなわけはないですよね? 今でも数十万部の単位で家庭や古書店市場に出回ってると思いますが、持ってる人はみんな逮捕ですか? これの広告として当時の朝日新聞にヘアヌードの1面広告が掲載されましたが、新聞の縮刷版も違法ですか?
10年前にタイあたりで未成年を買春した団塊の世代のエロ親父は時効で罪に問われず、一方で 20年前に当時合法だったエロマンガを購入、そのまま押入れにしまっていて忘れている人は違法となり発覚したら逮捕になりますが、法律のバランスとして、どう考えてもおかしくないですか?
アニメやゲームなどの創作物規制が論外なのは当然として、あたしが 「単純所持」 に反対するのは、恣意的運用で誰でもが逮捕され社会的に抹殺されるに等しい 「児童ポルノ愛好者」 の烙印を押されかねないというファシズムにつながる息苦しさがイヤだということもありますが、何より 「被害者のいない写真集や創作物」 の版元なり制作者なりファンなりの、過剰な自主規制が文化破壊につながることを危惧してるんですよね。 あたしはいわゆる 「有害コミック排斥運動」 の頃、プロの漫画家でしたが、出版業界はある種の恐慌状態になってましたよ。 しかしこの時は、単純所持までは禁じられていなかったし、新しい規制法ができたわけでもなかったから、過去に出版された書籍やLD、ビデオが破棄されるまではいかなかった。
基準があいまいなまま 「単純所持」 まで禁じられたら、どれほどの古雑誌、マンガ本、生原稿やポジ、ネガが蒸発してしまうか、見当もつきません。 これが文化破壊でなくて、いったい何なんだという感じです。 あたしには才能もなく漫画家やカメラマンとして何の功績も挙げられず、また優秀な作品を世の中に残すことも叶いませんでしたが、しかし少しでもその世界にいた人間の端くれとして、絵を描くことで食べていた人間として、偉大な先輩、偉大な作家たちが営々と積み上げてきた偉大な作品、目もくらむ煌びやかな文化の蓄積を、木っ端役人や偽人権家たちが虚言を弄して炎にくべるのを黙って見ている訳にはいきません。
政治家や官僚は、昨年の 「PSE」 の時のように、途中で間違いに気がついても誰も責任を取りません。 PSEは1年後に撤回されましたが、単純所持まで規制されていないにも関わらず、膨大な電気製品がゴミとして処分されました。 これらは誰かが責任をとっても、法律を撤回しても、二度と戻りません。 そういやPSEの時は、「ビンテージリスト」 なんてのを作りましたがw、まさか写真集や画集なんかで、「これは児童ポルノ、これは芸術」 なんて、規制対象外の 「芸術リスト」 あたりでも作るんでしょうか。 もしそうなら、まるっきり退廃芸術狩りをしたナチスそのものの発想ですね。
欧米では、表現の自由との兼ね合いもあり、また事態の深刻さのアピール、捜査や児童保護の人的予算的リソースの集中もかねて、あやふやな基準をやめ、さらには 「児童ポルノ」 という名称ではなく、よりいっそう内容が明白な 「児童虐待画像/ 児童虐待動画」 なんて呼称に改める動きも出ています (罰則も極めて重く、児童虐待画像のやり取りをしていた場合は、懲役 50年以下の罰則です)。 日本くらいですよ、やれ準児童ポルノだの、「子どもポルノ」 だの、基準をぼやかして範囲を無制限に広げているのは。 本当の目的が児童の人権保護じゃないのなら、耳障りのよい名称を使って規制ばかり増やすのはやめてもらいたいものです。
この問題に関してはいくつかの 「規制強化の流れ」 があって、とても大雑把に2つにわけると、だいたい次のようになります。
1)単純所持、単純製造の禁止(現行法では販売目的や陳列公表のみ禁止)
2)マンガやアニメ、ゲーム、成年による未成年風ポルノなどの創作物の規制
これらは1998年の 「児童ポルノ法」 がまだ法案の段階から規制派が強硬に実現を目指している話で、1999年に成立施行した際には見送られたものの、法律で 「3年ごとに見直す」 とされているので、その後2回の改正の際にも繰り返し繰り返し 「これらも規制しろ」 と運動が繰り広げられてきた経緯があります。
ちなみに一般には 「児童ポルノ法」 と呼ばれるこの法律、正確には 「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」 であって、児童 (未成年) の買春 (援助交際などの売春) を禁じる法律と抱き合わせの形での法案、法律となっています。 摘発実績は毎年数千件ありますが、実はその6割以上、全体の 2/3 は児童買春 (売春) によるものなんですよね。 そしていわゆる 「本物の児童ポルノ」 (子供が性的な被害者となった結果作られた成果物、虐待の記録としての動画、画像) の摘発は横ばいもしくは減少傾向にあり、しかもそれらのポルノは無修正だったりして、児ポ法の作られる前からわいせつ物取締り法 (もしくは青少年健全育成条例の淫行規定) などでも取り締まりされていたものでした。 つまり摘発する法律の名目上の名称が、それまでの淫行条例違反やわいせつ物陳列罪から一部が児ポ法となっただけで、別に増えている訳でも凶悪化してるわけでもないんですよね。
政治家や一部の規制賛成派、あるいはマスコミは、こういう 「本物の児童ポルノ」 と 「創作物」 をごっちゃにし、さらには本来はまったく別の問題である有害図書問題 (ゾーニングで対応すべき問題) までもミックスして、「とにかく子供を性の対象にするのは人間としておかしいでしょ?」 というムードを全面に押し出して印象操作だけで法律を作ろうとしてるのが本当に嘆かわしく、また不愉快です。
虐待の動画や写真はともかく (これらを認めろなんていってる反対派はいませんよ)、単なる裸の写真や、さらに絵やアニメまでダメとなると、例えば温泉やスパに子供づれで入浴するのはどうなのかね。 水着着用しないとダメになるんですか?(欧米はそうなってますが、それでいいんですかね)。
あるいは、子どものマネキン人形はどうなりますか? 絵がダメなら、等身大のフィギュアもダメでしょうから、マネキンもだめですよね? 等身大のフィギュアとマネキンの違いはどうなりますか? 百貨店の店員が洋服を着替えさせる時に裸にしたらアウトですか? 仮に着替えさせるのがOKとして、古くなったマネキンを廃棄して壊すのはどうですか? 裸にするのが微妙なラインなら、体を切断したり捨てるのは完全にアウトじゃないですか? なぜ今回、音声まで原則NGといっておきながら、フィギュアは出てこないんですか?
さらに、150万部が売れて大ベストセラーになった、宮沢りえの写真集、サンタフェは違法ですか? 絵がダメなら、17歳のヘアヌードがOKなわけはないですよね? 今でも数十万部の単位で家庭や古書店市場に出回ってると思いますが、持ってる人はみんな逮捕ですか? これの広告として当時の朝日新聞にヘアヌードの1面広告が掲載されましたが、新聞の縮刷版も違法ですか?
10年前にタイあたりで未成年を買春した団塊の世代のエロ親父は時効で罪に問われず、一方で 20年前に当時合法だったエロマンガを購入、そのまま押入れにしまっていて忘れている人は違法となり発覚したら逮捕になりますが、法律のバランスとして、どう考えてもおかしくないですか?
アニメやゲームなどの創作物規制が論外なのは当然として、あたしが 「単純所持」 に反対するのは、恣意的運用で誰でもが逮捕され社会的に抹殺されるに等しい 「児童ポルノ愛好者」 の烙印を押されかねないというファシズムにつながる息苦しさがイヤだということもありますが、何より 「被害者のいない写真集や創作物」 の版元なり制作者なりファンなりの、過剰な自主規制が文化破壊につながることを危惧してるんですよね。 あたしはいわゆる 「有害コミック排斥運動」 の頃、プロの漫画家でしたが、出版業界はある種の恐慌状態になってましたよ。 しかしこの時は、単純所持までは禁じられていなかったし、新しい規制法ができたわけでもなかったから、過去に出版された書籍やLD、ビデオが破棄されるまではいかなかった。
基準があいまいなまま 「単純所持」 まで禁じられたら、どれほどの古雑誌、マンガ本、生原稿やポジ、ネガが蒸発してしまうか、見当もつきません。 これが文化破壊でなくて、いったい何なんだという感じです。 あたしには才能もなく漫画家やカメラマンとして何の功績も挙げられず、また優秀な作品を世の中に残すことも叶いませんでしたが、しかし少しでもその世界にいた人間の端くれとして、絵を描くことで食べていた人間として、偉大な先輩、偉大な作家たちが営々と積み上げてきた偉大な作品、目もくらむ煌びやかな文化の蓄積を、木っ端役人や偽人権家たちが虚言を弄して炎にくべるのを黙って見ている訳にはいきません。
政治家や官僚は、昨年の 「PSE」 の時のように、途中で間違いに気がついても誰も責任を取りません。 PSEは1年後に撤回されましたが、単純所持まで規制されていないにも関わらず、膨大な電気製品がゴミとして処分されました。 これらは誰かが責任をとっても、法律を撤回しても、二度と戻りません。 そういやPSEの時は、「ビンテージリスト」 なんてのを作りましたがw、まさか写真集や画集なんかで、「これは児童ポルノ、これは芸術」 なんて、規制対象外の 「芸術リスト」 あたりでも作るんでしょうか。 もしそうなら、まるっきり退廃芸術狩りをしたナチスそのものの発想ですね。
欧米では、表現の自由との兼ね合いもあり、また事態の深刻さのアピール、捜査や児童保護の人的予算的リソースの集中もかねて、あやふやな基準をやめ、さらには 「児童ポルノ」 という名称ではなく、よりいっそう内容が明白な 「児童虐待画像/ 児童虐待動画」 なんて呼称に改める動きも出ています (罰則も極めて重く、児童虐待画像のやり取りをしていた場合は、懲役 50年以下の罰則です)。 日本くらいですよ、やれ準児童ポルノだの、「子どもポルノ」 だの、基準をぼやかして範囲を無制限に広げているのは。 本当の目的が児童の人権保護じゃないのなら、耳障りのよい名称を使って規制ばかり増やすのはやめてもらいたいものです。
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